九十九島は、佐世保湾の外側から北へ平戸までの約25kmの海域に点在する海域のことで、
複雑に入り組んだリアス海岸と島々が織りなす美しい自然景観が広がっています。
ほぼ全域が「西海国立公園」に指定されており、島の密度は日本一といわれています。
九十九(くじゅうく)とは数がたくさんあるという意味で使われる例え言葉で、実際の島の数は208あります。

Kujukushima map
Kujukushima map

九十九島の
豆知識

九十九島の豆知識

九十九島の島数はいくつなの?

2001年の市民ボランティアによる調査の結果、九十九島には208の島があると確認されました。九十九島の九十九とは数えきれないほどたくさんの島々があって素晴らしいという意味で、江戸時代中期にはこの呼び名があり、古くから知られた景勝地だったことがうかがえます。


島の数え方

九十九島には満潮時に別々の島に見えても、干潮になるとつながってひとつの島になるものがたくさんあります。九十九島の島の数え方には独自の決まりがあります。

About Kujukushima

九十九島南部

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❶ 元の島(もとのしま)

小さな海の根元にある島という意味から「元ノ島」と名付けられました。

❷ 牧の島(まきのしま)

松浦藩時代に、放牧場であったのが由来と言われています。

❸ 横島(よこしま)

ライオンが寝そべっている姿に見えると言われています。

❹ 桂島(かつらじま)

上空から見ると特徴ある島姿がより際立って見えます。樹木がとりわけ美しい島です。

❺ 深白島(ふかしろじま)

オオブカ、コブカの二つの島からなり、典型的な九十九島南部の景観を形づくっています。

❻ 割島(われしま)

一つの島が真っ二つに割られたような珍しい姿の島です。

❼ 松浦島(まつらじま)

いくつもの深い入り江をもった島の形が特徴的で、九十九島南部のシンボルとなっています。

❽ 亀子島(かめのこじま)

陸地と橋でつながった島で、九十九島での真珠養殖発祥の地と言われています。

❾ 斧落とし(よきおとし)
❿ 丈ケ島(じょうがしま)

昔、殿様が釣りのじゃまになった木を切ろうとして降りおろした「斧」を落としてしまったという由来をもつ「斧落とし」と、荒々しい奇岩に覆われた「丈ケ島」。

⓫ 長南風島(ながはえじま)

「千畳敷き」と呼ばれる広い岩場があり、遊覧船からその美しい景観を眺めることができます。

⓬ 諸島(もろしま)

こま犬のような奇岩を持ち、隣の長南風島の奇岩と合わせて見ると、神社の参道のように見えます。

⓭ グヮタグヮン

干潮時の「潟が干上がる」様を「潟が干」(ガタガカン)と呼ぶうちに、なまってついた名前と言われています。

⓮ 黒小島(くろこじま)

干潮時には一つに見える島が、満潮時には三つの島に分かれます。浜が美しく、真珠の養殖場もあります。

⓯ 鞍掛島(くらかけじま)

馬の鞍に形が似ていることからこの名前がつけられました。干潮時には陸まで歩いて渡れます。

⓰ 枕島(まくらじま)

記紀に伝えられる神功皇后のご愛用の木枕が、嵐で船から投げ出され、流れついた島との伝説がある島です。

⓱ オジカ瀬(おじかせ)

潜水艦が浮かんでいるように見える島です。島の上部にあるクロマツが帽子のようにも見え、特徴ある景観となっています。

⓲ 金重島(かなしげじま)

外海側は荒々しい断崖で、東側の入り江には静かな砂浜をもつ島です。

⓳ 鳥の巣島(とりのすじま)

砂浜もあり、シーカヤックを楽しむ人達の格好の休憩ポイントとして人気がある島です。

九十九島北部

高島(たかしま)

相浦桟橋からフェリーで約20分。水平線に浮かぶ姿は台形と三角形がつながったような形で、遊覧船からもその姿を見ることができます。頂上の番岳からは九十九島の北部や南部、五島・平戸の名勝が一望できます。また、美味しい「ちくわ」や「ウニ」の産地でもあります。

黒島(くろしま)

「黒島天主堂」

相浦桟橋からフェリーで約50分。「クルス(十字架)の島」が名前の由来と語られているように、9割がカトリック信者です。島のシンボル「黒島天主堂」は国の重要文化財に指定されています。潜伏キリシタンが牧場跡の開拓を理由に移住し、既存社会や宗教と共存しながら信仰を伝えた伝統を残す「黒島の集落」を含む「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」は、2018年7月世界遺産に登録されました。

the most beautiful bays in the world

世界で最も美しい湾クラブ

湾を活かした観光振興や経済発展についての情報交換やPR活動を行う目的で、1997年3月10日にドイツのベルリンで設立された、27の国と地域44湾からなる(2018年10月現在)フランスのヴァンヌ市に本部を置く、NGO(非政府組織)です。

日本国内では、松島湾(宮城県)、富山湾(富山県)、駿河湾(静岡県)、宮津・伊根湾(京都府)の4つの湾が選ばれており、2018年4月、国内5例目として九十九島湾が世界で認められた湾として加盟・認定されました。

Matsushima bay

松島湾(宮城県)

Toyama Bay

駿河湾(静岡県)

Suruga Bay

富山湾(富山県)

Miyazu Bay・Ine Bay

宮津・伊根湾(京都府)

九十九島が「世界で最も美しい湾クラブ」へ仲間入りいたしました。フランスのモンサンミシェル湾やベトナムのハロン湾、日本三景の松島湾、宮津(天橋立)・伊根湾などの国内外の有名な湾と肩を並べて「九十九島」が「世界で最も美しい湾」として認められ、大変喜ばしく思っております。
国際的な機関への加盟により、国内外の加盟湾と協力・連携し、今後さらに国内のみならず海外へ向けて、九十九島の魅力の発信を行って参ります。
この度の加盟は、市民の皆さまにも、「九十九島」に対する誇りを高めていただくよい機会になると考えております。
今後ますます「九十九島」のPRにご協力くださいますようお願いいたします。

2018年4月
佐世保市長 朝長 則男