イルカ日記

さぶたいとる

2019年4月18日(木曜日)

イルカと餌

4月に入り、早いもので、アイルが生まれてから6ヶ月が過ぎました。
最近行った健康チェックでは、体長185cm、体重81kgと大きくなっています。

 

 

今回はイルカたちが食べている「餌」について、ご紹介していきます。
イルカたちは、皆さんご存知の通り、魚を食べます。

 

突然ですが、体重約270kgのナミと、約260kgのニーハは、
一体どのくらいの量の魚を毎日食べているのでしょうか?

 

 

正解は、現在ナミは12.0kg。ニーハは14.4kgです。
体重はナミの方が重いのですが、食べている量はニーハの方が多いのです!
理由は、アイルに授乳をしているからです。

 

 

ナミとニーハにあげている魚の種類は
サバ、アジ、アオアジ、ホッケ、サンマ、小ニシン、大ニシン、コノシロです。

 

 

大きいニシンは、ニーハ特別メニューです。
カロリーの高い大きいニシンは、ナミにとっては高カロリーすぎるので、今はあげていません。

 

イルカたちにこんなにたくさんの種類の魚をあげているのには、いくつか理由があります。

 

1つ目、魚もそれぞれ栄養バランスが異なるので、栄養の偏りをなくすため。
2つ目、不漁で魚が捕れなくなったときに、餌がなくなることを防ぐため。
3つ目、イルカ達も魚の好き嫌いがあるように感じるので、
「次、どんな魚が食べれるのだろう」といったような、
わくわく(期待感)を持ってもらえたらいいなと思って、種類を豊富にそろえています。

 

 

そして、アイル。
最近少しずつですが、魚を食べています。

種類は、小さいニシンをさらに小さく切ってあげています。
ニシンは身も骨も柔らかく、アイルのために購入した魚です。

 

 

食べている量はまだ0.5kgくらいで、ナミやニーハに比べるとほんの少しですが、
大きくなる為に食べるのもトレーニングだ!と、
私も小さいときに言われた親の気持ちがわかる今日このごろです。

 

P.S.

佐世保は最近暖かく、心地の良い春らしい日が続いています。
パール・シーリゾート周辺の桜は、満開を過ぎたように感じます。
今回、アイルに与えている魚として、紹介したニシンですが、
別名“春告魚(はるつげうお)”とも呼ばれています。
由来は、春になると大群で浅瀬に押し寄せ、産卵する様子が、
春の訪れを告げる北海道の風物詩となっており、
それが名前の由来と言われています。
何とも風情のある魚です。

2019年3月30日(土曜日)

ボール作り

当館に遊びに来た方は、良く見かける光景かも知れませんが
ニーハとナミは、よくおもちゃを咥えて泳いでいます。
水中でボールをドリブルしたり、黄色いブイを引っ掛けて泳いだり
多様な遊び方をしています。

 


(黄色ブイで遊んでいるイルカたち)

 

さて、このおもちゃは、トレーナーが考えて工夫している手作りのおもちゃです。
おもちゃ作りで大事なことは3つ。

 

  • イルカや人が怪我をしない。
  • プールや施設が破損しない。
  • プールにゴミが入っていると思われない(見た目を美しく)。

 

このことに気をつけて作っていきます。
その中で今日は、ボール作りについて、ご紹介します。

 


(ボールで遊んでいるアイル)

 

 

この黒色のカバーをつけているボール、中身はキッズバスケットボールです。
なぜ、黒色のカバーをつけているのでしょうか?

 

 

 

イルカたちがボールを壊そうとするからです。笑

 

 

 

ニーハの歯は上下合わせて81本、ナミの歯は75本です。
ヒトやイヌは尖った歯や平らな歯など、いろいろですが
ハンドウイルカたちの歯はすべて尖っており、犬歯のような形をしています。

 


(ニーハの歯)

 

市販されているバレーボールやバスケットボールをプールに入れても
この鋭い歯によって、イルカたちは簡単に割ることができます。

 

というよりも、ニーハとナミはボールを割るのが楽しいのか
ボールを入れると、全力で壊そうとします。

 


(ボールを横噛みし、壊そうとするナミ)

 

ちなみにニーハとナミ、遊びに関してはこんなこともしています。
やりたい放題エスカレート(2018年1月29日)

 

 

壊れたボールをそのままプールに入れていると、
イルカたちが間違えて飲み込んでしまう危険性があります。
そこで、すこしでも割れにくいように、黒色のカバーをつけてあります。

 

この黒色のカバーの素材は、バリスティックナイロン。
防弾チョッキなどにも使われている布です。

 

もちろん噛んでもイルカたちの歯には、問題ありません。

 

ところが、この布でボールカバーを作るのが一苦労。
イルカたちとのトレーニングの合間を縫っては、事務所でミシンと格闘し
ガタガタ言わせながら縫っています。

 

最初のうちは不慣れなだったスタッフも慣れてきて
いまではミシンと良い友好関係を築けていると思います。

 


(ミシンとボールと布)

 

まだまだアイルは、大人のイルカたちのように
ボールを咥えてトレーナーとキャッチボールすることはできませんが
激しく必死にボールで遊んでいます。

 

そんなかわいらしい姿を、ぜひみてあげてください。

 

2019年3月24日(日曜日)

アイルとトレーニング奮闘中

アイルは現在生後5ヶ月。
体重も70kgを越え順調に成長しています。

 

 

そんなアイル
そろそろトレーニングで検温と採血がしたいなあ…

 

そもそも何故トレーニングで検温と採血をする必要があるのか。
今アイルは月に2回プールから引き上げて採血と検温をしています。

 

 

毎回やるのすごく大変なんです…
トレーニングが出来れば簡単なので頻度をあげて健康チェックができます。

 

もっとそもそもの話し
何故プールから引き上げてでも検温と採血をする必要があるのか…
子イルカは小さく免疫も未発達なため、「泳ぎがふらつく・力がない」といった
目に見える変化が出たときには治療が手遅れになることも。

 

なので、定期的に検温や採血などをして異常がないか確認しています。

 

 

さて、脱線しましたが。

 

ナミとニーハは毎日検温をします。月に一度は必ず採血も行います。
どちらも上手く行けば30分あれば終わってしまうことです。
…アイルの健康チェックは1時間、準備片付け含めて半日がかり。
さすがに半日作業を毎日続けることは出来ません。

 

アイルが協力してくれるようになればもっと頻繁に、
健康チェックがもっと簡単になるのに!!!
と言うわけで現在練習中です。

 

しかし!!
アイルはまだお魚を食べません。
ニーハからおっぱいをもらっているからです。

 

魚を食べる練習はしていますが、魚をあげても反応はイマイチ…
口に入れて、飲み込むこともあればくちゃくちゃにされてぺっとすることも
…というよりおっぱいでお腹いっぱいなのに
魚をもらってアイルが嬉しいのかどうか悩みどころ…

 

何をあげればアイルに「やったー!!」と喜んでもらえるのか…
考えた結果

 

 

水。

 

あ、飲んでるわけではないですよ。

 

 

実はアイル、口に水を当ててもらうのが大好き
なので採血に近づけるよう、背中をさわらせてくれたときや
じっと待っていたときに「それだよ!!それをすると君が喜ぶことがおきるよ!!」と
アピールするため、お水をかけてみました。

 

まだまだ採血と検温にはほど遠く
今の「お水をかけて褒めまくろう作戦」があっているのかは分かりませんが
今後もアイルは何がすきなのか、アイルと相談しながら奮闘はつづきます。

2019年3月10日(日曜日)

プロテインスキマー設置!!

今回はマニアックですが、イルカプールの「水」がテーマです。
イルカたちが健康で長生きするためには、良い水環境が必要不可欠です。
水がよごれる原因は様々(便、尿、魚、外海、、、)ですが、
イルカが増えれば単純によごれも増します。

 

そこで今回、新たに「プロテインスキマー」を導入しました。

 

 

かなり大型の装置です(設置にかなりの時間と労力がかかりました。。。)。
簡単に説明すると、水中のプロテイン(たんぱく質)をスキマー(除去)してくれます
(原理は少し難しいので、要望が多数あれば今度解説を書こうかな)。

 

それにより、アンモニアなどの有害物質を抑えることができます。
さらに、透明度が良くなることも期待されます。

 

 

これが設置前のプールの様子。

 

 

 

そして設置後のプールの様子。

 

 

キレイになったと思いますか?
もともとそんなに悪くなかったので、違いがいまひとつわかりづらいですね。

 

現在普段よりも水質検査の頻度を多くして、
設置前後でどのような変化があるのかモニタリング中です。

 

水質は季節によってかなりの差があるので、
本当の効果を知るには、長い目で見る必要がありそうです
(データを見返すと夏場や、季節の変わり目に水質が悪くなることが多いです)。

 

イルカたちに快適な水環境を!
この思い一つで汗水流し、計画から稼働までこぎつけたプロテインスキマー。
大型新人の今後の活躍に期待です。

2019年3月1日(金曜日)

最近のイルカ達とイルカのファンミーティング

最近のイルカ達は元気いっぱい!3頭仲良く過ごしています!

 

 

皆さん気になるアイルの様子ですが、体重70.7kg、身長174cm(2月20日現在)と
順調に成長しています。
1月末からは魚に興味をもち始め、最近少しずつですが、魚を食べ始めました。

 

現在は、トレーナーについてくる練習や、トレーナーの手にタッチができるようになるなど、
トレーニングの幅も広がってきました!
ボールで遊ぶ様子や、元気よくジャンプすることが徐々に増えてきましたので、
ぜひ見に来てください。

 

 

ナミとニーハも1月19日より、公開トレーニングを行っています。
1日3回(10:20、13:20、15:20)、プログラム再開に向け、迫力のあるジャンプ種目
を中心に練習を行っています!
(※プログラム再開は現在未定です。決まり次第、再度ご連絡します。)

 

 

また、現在イルカプール1階アクリル面前にて、ニーハ親子の出産から現在までの様子を
約7分間の動画にまとめて放映しています。激動の出産前後をギュッとまとめましたので、
こちらも、ぜひご覧ください。

 

 

そして、この度九十九島水族館海きららでは、下記の日程で、
『イルカのファンミーティング』を開催します。
このイベントでは、当館の館長や獣医、トレーナーが、イルカの
人工授精から妊娠・出産・子育てについてお話しするほか、
飼育の考え方や、イルカへの向き合い方を、わかりやすくお話する予定です。

 

皆様のご参加、心よりお待ちしております。

 

 

 

■開催日時:2019年4月20日(土) 18:15~(所要時間:約90分)
■場   所:九十九島水族館海きらら 九十九島湾大水槽大アクリル面前
■対   象:どなたでも可 ※内容は大人向け
■定   員:50名 ※応募者多数の場合、抽選
■参加料:無料
■応募方法:九十九島パールシーリゾート公式サイト予約フォームまたは往復はがき
【応募フォーム】https://www.pearlsea.jp/iruka/
【往復はがき】 ①参加者全員の名前 ②参加者全員の年齢 ③代表者の住所
          ④代表者電話番号 ⑤代表者メールアドレス を記入の上、
        〒858-0922佐世保市鹿子前町1008
        九十九島水族館「イルカのファンミーティング係」宛に
        ご応募ください。

■募集期限:3月31日(日)締切(当日消印有効)
        ※4月6日(土)頃に抽選し、結果を通知します。

 

2018年12月25日(火曜日)

ニーハ子の名前発表セレモニー!!

皆さん、メリークリスマス♪
今日でニーハの子が産まれて、89日目。
体長は153cm、体重は51.8kg、すくすくまるまる順調に育っています!

 

 

歯もだいぶ生えてきました。
むずがゆいのか、最近ではトレーナーからもらった氷を噛み噛みすることも。

 

 

そして、本日12月25日、子イルカの名前発表セレモニーを行いました。
応募総数2,767通、種類1,278種類の名前の応募をいただきました。

 

たくさんのご応募、ありがとうございました。

 

その中から、、、

 

 

に決定しました!

 

名前をつけてくださったのは、山口愛凛さん、田中義成さん。
九十九島の「アイランド」、I will(I’ll)の「未来志向」をかけて
「アイル」と名付けてくださいました。

 

とっても素敵で、いい名前です!

 

名前発表セレモニーの後には、、約3ヶ月ぶりのミニプログラムも開催されました。

 


(左:ニーハ、右:ナミ)

 

ニーハ、ナミの代名詞、ジャンピングキャッチボールも!

 


(左のナミが投げて、右のニーハがキャッチ)

 

特別参加してくださった朝長市長と、
名付けていただいた山口さん、田中さんによるジャンプのサイン!

 

 

 

ニーハとナミに、お魚のプレゼントもしていただきました。

 

 

 

ニーハとナミの背中をみてアイルも、まずはプログラムデビューを目指します。

 


(上からナミ、ニーハ、アイル)

 

これからも3頭に引き続き温かい応援、よろしくお願いします!!

2018年12月7日(金曜日)

ニーハ・ナミの出産

みなさん、こんにちは。
今回は、2頭の出産後の様子を書きたいと思います。

 

昨年、ニーハとナミに妊娠と出産を経験させたいと思い、チャレンジした人工授精。
ニーハ、ナミ、トレーナーと獣医が一生懸命取り組み、妊娠を確認。
そして、ニーハが9月、ナミが11月に出産することができました。

 

ニーハは、最近、初めての子育てにもなれた様子で、とてもリラックスしています。
子どもは、現在、生後71日目、体重43kg、出生時推定15kg前後であったことを考えると
イルカの成長は早いです。

 

そして、最近、子どもの動きで思わず、微笑んでしまうことがありました。

 

 

 

 

 

まだまだニーハ、ナミのようにボールをくわえて遊ぶことは出来ませんが、
小さい体なりに一生懸命遊んでいます。
他にも、ニーハ、ナミの真似をして遊んでみたり、ジャンプしてみたり
いろんな動きをしています。

 

ナミの出産は、残念ながら死産でした。
スタッフも気持ちを切り替えることが難しかったのですが、
元気いっぱいに泳いで、音を出してトレーナーにアピールして、遊んで、
そんなナミの姿をみて、励ます側にも関わらず、逆にナミに元気付けられました。

 

 

そして、ナミの様子にも変化が見られています。
出産前のナミは、ニーハの子どもと少しを距離をとって警戒しているように見えたのですが、
出産後は、ナミとニーハの子どもが元気いっぱいに泳いで、
体を擦りあっている時間がとても増えました
(スタッフも子どもと並んで泳いでいるのが、ニーハなのかナミなのか
一瞬見間違えちゃいます笑)。

 


(ナミとニーハ子)

 

ナミもニーハの子育てを手伝っている様子です。
これからも“親子”3頭の応援よろしくお願いします!!!

 


(3頭並泳)

2018年11月26日(月曜日)

ハンドウイルカの子イルカ死産について

人工授精で妊娠したハンドウイルカのナミにつきまして、残念ながら死産となりましたのでお知らせいたします。

今回の出産については、11月23日に兆候が確認された後、25日15時2分に破水、16時30分頃に行ったエコー検査から心拍数が確認されないまま16時52分頃に子イルカの尾びれが出始めました。一縷の望みをかけましたが、11月25日22時17分、死産となりました。

今後は、ナミの体力回復に向け、獣医・トレーナーをはじめスタッフ全員で全力を尽くすこととしております。

これまで、ナミを応援していただいた皆様に厚く御礼申し上げます。

 

2018年11月25日(日曜日)

ナミ破水!!!

妊娠376日目、ナミが本日15:02に破水しました。

 

 

出産兆候としては、おとといの朝9時30分に体温が35.6℃になり、
イルカチームによる24時間の観察体制がスタートしました。

 

無事に生んでくれることを願って
水族館スタッフ一丸となって、ナミを応援しています。

 

がんばれ!!!

2018年11月22日(木曜日)

夜間のイルカたち パート2

前回好評だった、夜間のイルカたち、第二弾です。
今回は昨日のイルカたちの動画をご紹介したいと思います。

 

ニーハの出産前は、ニーハもナミも夜間はプールの下で着底して休む様子が
よく見られていました。

 

以前に観察用カメラをご紹介したときの写真も2頭が休んでましたね
イルカ観察用カメラ&夜間用LEDライト)。

 

イルカ出産後しばらくは、親子+ナミの様子を24時間観察していたのですが
そのときの様子では、子が気になるのか、ニーハは夜間も休まず回遊を続けていました。
現在は24時間の観察も終わり、イルカたちの様子を見るのは昼間になります。

 

昼間はたまにナミが着底することがありますが
やはり子を気にしているのか、ニーハは回遊していることが多いですね
(おもちゃで遊んでいることも多いですが…)。

 

 

あまり、ニーハは休めていないのかな~?
っとすこし心配でしたが、
昨日たまたま夜間にイルカプールの前を通ったとき、休んでました。
しっかりと。ニーハ、ナミ揃って。

 

(手前がニーハ親子、奥がナミ)

 

子は構って欲しいのか、おなかの下に入りたいのか
ニーハの近くでもぞもぞしていますが、ニーハは動じず。
ニーハは子育てで大変そうですが、すこしでも休める時間があって、よかったよかった。